こんにちは。ジギングナビ、運営者の「ジン」です。
キハダジギングに挑戦しようとすると、タックルの中でも特に「リーダーシステム」って悩みませんか?
特にキハダジギングのリーダー長さについては、人によって言うことが違ったりして、「結局、どれが正解なんだ?」と迷うことが多いかなと思います。
PEラインとの太さのバランス、素材はフロロカーボンがいいのか、それともナイロンなのか。
キャスティングとはどう違うのか。リーダーが長すぎると操作性が悪くなりそうですし、逆に短いとラインブレイクが心配ですよね。
ロングリーダーを使ったときのノットの結び方や、ガイド巻き込みといったトラブルも気になります。
この記事では、キハダジギングのリーダー長さを中心に、私が調べたり試したりしてきた基本的な考え方や調整のポイントをまとめてみました。
PE4号を基準にした推奨ポンド数なども紹介しますので、あなたのタックルセッティングの参考になれば嬉しいです。
この記事のポイント
- キハダジギングにおけるリーダー長さの基本的な考え方
- リーダーの素材(フロロ・ナイロン)の選び分け
- PEラインの号数に応じたリーダーの太さ(ポンド数)の目安
- リーダーの長さ調整に伴うメリットとデメリット
キハダジギングのリーダー長さ 基本は3ヒロ

まずは、キハダジギングのリーダーシステムにおける「基本」の部分から見ていきましょう。長さ、素材、そしてPEラインとのバランス。ここを抑えることが、あの大物を手にするための第一歩ですね。
リーダー素材はフロロカーボン一択の理由
リーダーの素材選びですが、キハダジギングに関しては、私は「フロロカーボン」一択だと考えています。
なぜなら、ジギングで最も避けたいラインブレイクの原因、それが「スレ」だからです。
キハダはファイト中に横走りしたり、水中で反転したりします。
その際、ザラザラした魚体や尾ビレにラインが擦れる「魚体ズレ」が起こりがちです。
また、取り込みの直前には、船底にラインが擦れる「船底ズレ」のリスクも高まります。
フロロカーボンを選ぶ最大の理由
PEラインは直線強度には強いものの、摩擦(スレ)には非常に弱いです。フロロカーボンはナイロン素材と比較して圧倒的に耐摩耗性が高いため、この「スレ」によるラインブレイクを防ぐ「鎧」として最適なんです。
他にも、フロロカーボンには以下のメリットがあります。
- 高感度(低伸度): 伸びが少ないため、水深が深くてもジグの操作性が良く、キハдаの繊細なアタリも手元に伝わりやすいです。
- 高比重: 水に沈みやすいため、ジグを早く狙ったタナに届けられ、二枚潮などの影響も受けにくいですね。
ナイロン素材との違いとジギングでの適性
では、ナイロンリーダーはどうなのでしょうか?
キハダキャスティングの世界では、「ナイロン」が推奨されることが多いですよね。
これは、キャスト時にノット(結び目)がガイドをスムーズに抜ける「しなやかさ」や、プラグのアクションを助ける適度な「伸び」が求められるためです。
しかし、キハダジギングにおいては、ナイロンの「伸び」は、ジグの操作性や感度を著しく低下させるデメリットになります。
そして何より、耐摩耗性の面でフロロカーボンに劣るため、ジギングでの使用はあまりおすすめできません。
情報の混同に注意!
ネットで検索すると、「キハダ用リーダー」としてキャスティング(ナイロン推奨)の情報とジギング(フロロ推奨)の情報が混在しています。
あなたがやろうとしているのが「ジギング」であれば、キャスティング用のナイロンリーダーの情報は適用しないよう、しっかり区別することが大切です。
PE4号が基準、リーダーの太さバランス
出典:楽天
次にリーダーの「太さ(強度)」です。これはPEラインとのバランスが全てと言ってもいいかもしれません。
キハダジギングでは、使用するPEラインは「PE4号」を基準に考えることが多いかなと思います。
リーダーシステムは、スレに弱いPEライン本体を、スレに強いリーダーが守るという関係性です。
そのため、基本原則は「リーダーの強度 > PEラインの強度」となります。
例えば、伊豆方面での実釣レポートでも、「PEライン4号」に対して「リーダー80ポンド」という組み合わせで、キハダを3本キャッチしたという実績が紹介されています。
PE4号の直線強度は約60lb~70lb程度が一般的なので、80lbのリーダーを組むというのは、まさに「PEラインを守る」ための、理にかなったセッティングだと言えますね。
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推奨ポンド数、PE号数別の早見表
PE4号を基準に、一般的に使われるPEラインとリーダーの太さ(ポンド数)のバランス目安を、私なりに表にまとめてみました。
【注意】これはあくまで「目安」です。狙うキハダのサイズや、使用するジグの重さ、海域の状況によって調整してくださいね。
| PEライン (号数) | 推奨リーダー (ポンド / 号数) | 想定シチュエーション |
|---|---|---|
| PE 4号 | 80lb (約22号) | 【基準】30kg級までのキハダがメインターゲットの場合。 |
| PE 5号 | 100lb ~ 130lb (約28~35号) | 50kg級の大型が混じる可能性がある海域。高負荷なファイトが想定される場合。 |
| PE 6号 | 130lb ~ 170lb (約35~50号) | 50kgオーバーのモンスタークラスを本気で狙う場合。 |
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キャスティングとのリーダーシステムの違い
ここでもう一度、キャスティングとの違いを整理しておきます。
キハダキャスティングの場合、PE4~5号に対してリーダーは60lb~100lbと、選択の「幅」が広いのが特徴です。
これは、ルアーのサイズやキャストの飛距離、トラブルレスの優先度など、ジギングとは異なる要素で太さを微調整する必要があるからです。
一方、ジギングは「耐摩耗性」という絶対的な要求が最優先されます。
「ジギングは、スレに強いフロロカーボンを、PEより太く、長く(3ヒロ)組む」 「キャスティングは、ガイド抜けの良いナイロンを、PEとバランスを取り、短め(トラブルレス)に組む」
この違いを明確に理解しておくことが重要ですね。
キハダジギング リーダー長さの調整と注意点

さて、ここからが本題の「長さ」です。基本は「3ヒロ(約4.5m)」とされていますが、なぜこの長さなのか、そして状況によって調整は必要なのか。メリットとデメリットを比較しながら見ていきましょう。
リーダーを長くするメリットと操作性
キハダジギングのリーダー長さは、「3ヒロ(約4.5m)」が基準とされています。
なぜこんなに長いのか? それは、セクション1で触れた「魚体ズレ」や「船底ズレ」からPEラインを守るための、物理的な「防御範囲」を確保するためです。
では、基準より「長く」する(例:4ヒロ、約6m)場合のメリットとデメリットはどうでしょうか。
長くするメリット
- 耐摩耗性の最大化: スレに対する防御範囲が広がり、ラインブレイクのリスクは最も低下します。
- 警戒心の打破: 潮が澄んでいる時や魚の活性が低い時、PEラインの存在をジグから遠ざけることで、警戒心の強いキハダに口を使わせる効果が期待できます。
長くするデメリット
- 操作性の低下: フロロカーボンは硬くて水中抵抗も大きいため、長くなるほどジグの動きが鈍くなり、操作性が悪くなります。
- 感度の低下: ラインの「フケ(たるみ)」が大きくなり、アタリが分かりにくくなる可能性があります。
- トラブルの増加: ノットが常にガイドの内側やリールに巻き込まれるため、キャスト時のトラブルが増えがちです。
短くするデメリットとラインブレイク
逆に、基準より「短く」する(例:2ヒロ、約3m以下)場合はどうでしょう。
短くするメリット
- 高感度・高操作性: ジグの動きがダイレクトに伝わり、キビキビとしたアクションが可能です。
- トラブルレス: ノットがガイドの外側に出るため、キャスト時や回収時のガイド絡みのストレスがほぼ無くなります。
短くするデメリット(致命的)
- ラインブレイクのリスクが激増: これが最大の欠点です。「3ヒロ」という防御マージンを自ら放棄することになるため、魚体ズレや船底ズレでPEラインが擦れた瞬間、一発で切れる可能性が極めて高くなります。
キハダジギングにおいて、ファイト中のラインブレイクはアングラー側で制御できない要素(魚の動きや船の揺れ)も大きいです。その制御不能なリスクを自ら高める「短いリーダー」は、原則として非推奨だと私は思います。
ロングリーダーとノットの結び方
「3ヒロ(4.5m)」というロングリーダーを使いこなす上で、避けて通れないのが「ノット」の問題です。
キハダのような大型魚とのファイトでは、ノットの強度は言うまでもありません。「FGノット」や「PRノット」といった、強くて安定したノットを習得することが大前提となります。
しかし、ロングリーダーの場合、強度と同時に「ノットの仕上がりの綺麗さ」が求められます。
なぜなら、太いリーダー(例:80lb)とPEライン(例:4号)を結んだノットは、どうしても「コブ」が大きくなりやすく、これが次の「ガイド巻き込み」トラブルの原因になるからです。
ガイド巻き込み対策とFGノット

3ヒロのリーダーは、ジグを回収すると、ノット(結び目)が必ずロッドのガイドの中に巻き込まれます。
この「ガイド巻き込み」が、ロングリーダー最大のストレス源かもしれません。
特にスピニングタックルでアンダーキャスト(ちょい投げ)する際、ノットがガイドに引っかかると(通称:ガイド抜けが悪い)、最悪の場合ラインブレイクやロッド破損に繋がります。
このトラブルを解決する方法は、リーダーを短くすることではなく、「ノットの品質」を上げることです。
ガイド抜けを良くするノットの工夫
例えばFGノットなら、編み込み回数を最適化することが重要です。あるアングラーは「1010の編み込み合計30回」といった具体的な回数を研究し、強度を保ちつつ、ノットがガイドを「スポーンって糸が抜けてってくれる」スムーズさを追求しているそうです。
編み込みが少なすぎれば強度が不安ですし、逆に多すぎるとノットが太く・長くなりすぎて、ガイド抜けが悪化します。
「細く、強く、滑らか」なノットを仕上げる技術こそが、ロングリーダーを快適に使いこなす鍵だと言えそうですね。
キハダジギング リーダー長さの最適解
いろいろと見てきましたが、私なりの「キハダジギング リーダー長さ」に関する最適解をまとめます。
ジン的・キハダジギング リーダーシステムの最適解
- 長さ: 「3ヒロ(4.5m)」を絶対的な基準とする。 これはラインブレイクを防ぐための「保険」であり、安全マージンです。
- 素材: 「フロロカーボン」一択。 耐摩耗性を最優先します。キャスティング用のナイロンと混同しないこと。
- 太さ: PEラインより一段階強くする。 PE4号なら80lb、PE5号なら100lb~ と、PEライン本体を守る「シールド」として機能させます。
- 技術: 「完璧なノット技術」を習得する。 3ヒロのリーダーを快適に運用するため、ガイド抜けの良い、細く、強く、滑らかなノット(FGノットなど)をマスターすることが必須です。
例外として、潮が澄み切ってキハダの警戒心が極端に高い時は「4ヒロ(6m)」に伸ばすこともありますが、基本は3ヒロ。それより短くする選択肢は、キハダジギングにおいては「無し」というのが私の結論です。
夢の大物を獲るために、タックルシステムは万全の準備で臨みたいですね。今回の情報が、あなたのキハダジギングの参考になれば幸いです!