ジギングとキャスティング違いは?道具や釣り方の差を徹底解説

こんにちは。ジギングナビ、運営者の「ジン」です。

オフショアフィッシングに興味を持ち始めると、必ずと言っていいほど直面するのが「ジギングとキャスティング、一体どっちが自分に向いているの?」という疑問ですよね。

あるいは、「ロッドの兼用はできるのか」や「具体的な釣果の違いはあるのか」といった点で迷われている方も多いのではないでしょうか。

 

私自身、最初は道具の違いや使い分けがよく分からず、船上で戸惑った経験があります。

海の上では状況が刻一刻と変化するため、それぞれの釣りの特性を理解しておくことが、ボウズを逃れ、憧れの大物を手にするための近道になります。

 

この記事では、これから船釣りを始める方や、ステップアップを目指す方が疑問に感じるポイントを分かりやすく解説していきますね。

この記事のポイント

  • 水深や狙う層による基本的な使い分けのルール
  • ロッドやリール、リーダーなど道具選びの明確な基準
  • 季節やターゲットによる釣果の出しやすさの違い
  • それぞれのメリット・デメリットと初心者に適した始め方

ジギングとキャスティングの違いや道具の選び方

ジギングとキャスティングの違いや道具の選び方

まずは、この二つの釣法が根本的にどう違うのか、そして道具を選ぶ際にどこに注目すべきかを掘り下げていきましょう。

単に「投げるか落とすか」だけの違いではなく、海の中をどうイメージして攻めるかという戦略の部分で大きな差があります。

ここを理解すると、道具選びの失敗もぐっと減りますよ。

 

水深や狙う層による使い分け

ジギングとキャスティングの最大の分かれ道は、「縦(バーチカル)」の釣りか、「横(ホリゾンタル)」の釣りかという点にあります。

 

ジギングは基本的に「縦」の釣りです。 メタルジグという金属の塊を海底(ボトム)まで落とし、そこから海面に向かってシャクリ上げてくる動作が基本になります。

そのため、水深が50m、100m、あるいはそれ以上あるような深場でも、確実に魚の目の前にルアーを届けることができます。

「魚探の反応は底ベッタリ」というような状況では、ジギングの独壇場ですね。

 

一方で、キャスティングは「横」の釣りです。

トップウォータープラグなどの浮くルアーや、沈むとしてもゆっくり沈むルアーを投げて、表層や水面直下を横方向に引いてきます。

水深がどうであれ、魚が「上」を意識している時、例えば小魚(ベイト)が水面で追われてナブラが出ているような状況では、キャスティングが圧倒的に有利になります。

 

ここがポイント! 「魚が沈んでいるならジギング、浮いているならキャスティング」という判断が基本です。

水深が浅くても魚が底に張り付いていればジギングが有効ですし、逆に水深が深くても魚が水面でボイルしていればキャスティングの出番です。

 

誘い方やアクションの特性

魚に対するアピールの仕方も、この二つでは対照的です。

 

ジギング、特に基本的な「ワンピッチジャーク」では、ロッドをしゃくってジグを跳ね上げ、その後のフォール(落下)で食わせるという、「リアクション(反射食い)」の要素が強いです。

光の届きにくい深海で、ジグの波動とフラッシングでスイッチを入れるイメージですね。

 

対してキャスティング、特にダイビングペンシルを使った「誘い出し」などは、水面で泡(バブル)をまとわせて泳がせたり、瀕死の小魚が逃げ惑う様子を演出したりして、魚の「捕食本能」を刺激して水面までおびき出します。

視覚的な要素が非常に強いので、ルアーの動きやシルエットがマッチしていないと見切られることも多いのが特徴です。

 

「ほうき引き」と呼ばれる、ロッドを大きく横に掃くようなアクションで、ルアーをダイブさせて泡を噛ませる操作が基本になりますね。

 

専用ロッドやリールの特徴

専用ロッドやリールの特徴

「竿なんてどれも一緒でしょ?」と思うかもしれませんが、実は設計思想が全く異なります。

 

ジギングロッドは、重いジグを深場から操作するために、反発力と粘り強さが重視されます。

また、船べりでの取り回しを良くするため、長さは6フィート(約1.8m)前後と短めが主流です。

リールに関しては、パワーの伝達効率が良いベイトリールが使われることが多いですが、広範囲を探るためにスピニングリールを使うこともあります。

 

キャスティングロッドは、ルアーを遠くへ飛ばすことが最優先されるため、長さが7〜8フィート(約2.1m〜2.4m)以上と長めに設計されています。

また、魚が掛かった後に強引に寄せられるバットパワー(根元の方の強さ)と、ルアーを操作しやすい繊細なティップ(穂先)を兼ね備えています。

リールは、キャスト時のトラブルが少なく、巻き取りスピードが速いスピニングリール一択と言っても過言ではありません。

 

項目 ジギングロッド キャスティングロッド
長さ 短め (6ft前後) 長め (7~8ft以上)
重視する性能 ジグを動かす反発力 遠投性能とプラグ操作性
リール ベイト推奨 (スピニングも可) スピニング必須

リーダーの長さや結束の基準

意外と見落としがちなのが、リーダー(ショックリーダー)の長さの違いです。

これはトラブルを避けるために非常に重要です。

 

ジギングは「長め」が基本

ジギングの場合、私はリーダーを「長め(5m〜10m程度)」に取ることが多いです。

理由は、海底の岩(根)にラインが擦れるのを防ぐためと、魚が掛かった時に魚体にメインのPEラインが触れて切れるのを防ぐためです。

素材は耐摩耗性に優れたフロロカーボンラインを使うのが一般的ですね。

 

キャスティングは「短め」が鉄則

一方、キャスティングの場合はリーダーを「短め(1.5m〜3m程度)」にします。

あまり長くしすぎると、キャストする時にリーダーの結び目がガイド(竿の穴)に何度も当たって飛距離が落ちたり、ライントラブルの原因になったりするからです。

素材もしなやかでルアーの動きを妨げないナイロンラインを使うことが多いですよ。

 

結束(ノット)について どちらもPEラインとリーダーの結束には「FGノット」や「PRノット」などの摩擦系ノットが必須です。

特にキャスティングでは結び目がガイドを通る際の抵抗を減らすため、結び目を小さく綺麗に仕上げる技術が求められます。

 

ロッドの兼用や代用は可能か

「予算的にロッドを2本も買えない…兼用できないの?」という相談をよく受けます。

結論から言うと、「限定的な状況なら可能だが、おすすめはしない」というのが正直なところです。

 

例えば、「スーパーライトジギング(SLJ)」のような軽いジグ(30g〜60g程度)を使う釣りなら、ライトなキャスティングロッドで代用できることもあります。

逆に、柔らかめのジギングロッドを使って、アンダーハンド(下投げ)で軽くキャストして斜めに引く「キャスティングジギング」のような使い方は可能です。

 

しかし、本格的な重いジグ(150g以上)をしゃくるにはキャスティングロッドは柔らかすぎて疲れますし、ジギングロッドで大型プラグをフルキャストしようとすると、反発が強すぎて投げにくく、最悪の場合ロッドが折れるリスクもあります。

特にブリやヒラマサを狙うようなパワーゲームでは、専用タックルを用意した方が安全ですし、釣果も確実についてきます。

 

注意点 無理な流用はロッドの破損に繋がります。

もし兼用を考えるなら、メーカーが「ジギング・キャスティング兼用」として出している汎用モデルを探すことが大切ですので、こちらの記事(オフショアのキャスティングとジギング兼用ロッド!1本で遊ぶ最強の選択」)も参考にしみて下さい。

 

釣果を伸ばすジギングとキャスティングの違い

釣果を伸ばすジギングとキャスティングの違い

道具の違いが分かったところで、次は「実釣」における使い分けの話です。

季節やターゲット、その日の海の状況によって、どちらが「釣れる」のかは明確に分かれます。

この判断ができるようになると、オフショアの釣りがもっと面白くなりますよ。

 

釣れる時期や季節ごとの傾向

魚の活性や食べている餌(ベイト)の種類は季節によって変わります。

 

一般的に、春や秋はキャスティングのチャンスが増える傾向にあります。

春は産卵を控えた魚が浅場に入ってきたり、秋はサンマやイワシなどのベイトが豊富で、水面で派手に捕食活動(ボイル・ナブラ)を行うことが多いからです。

特にサワラやヒラマサなどは、この時期のキャスティングゲームが大人気ですね。

 

逆に、冬場や真夏の日中など、魚が水温の安定した深場に落ちてしまう時期はジギングが強くなります。

水面まで出てくる元気がない時でも、目の前にジグを落としてやれば口を使う、ということはよくあります。

「一年を通して安定して釣果が出せるのはジギング」と言われるのはこのためです。

 

青物やマグロなど対象魚の差

青物やマグロなど対象魚の差

ターゲットによっても適性は異なります。

 

例えば「マグロ」の場合、昨今の相模湾などのキハダマグロ釣りでは、イワシ団子についた魚を狙うキャスティングが主流ですが、魚が沈んでいる時やトンジギ(ビンチョウマグロジギング)のように、ジギングでしか釣れない状況も多々あります。

 

「ヒラマサ」は非常に賢い魚で、ジグの動きを見切ることも多いです。

そんな時、キャスティングで誘い出すと、嘘のように激しくバイトしてくることがあります。

一方で「カンパチ」などの根魚に近い習性を持つ青物は、海底の地形変化につくことが多いので、ジギングで丁寧に底を探る方が圧倒的に有利ですね。

 

それぞれのメリットとデメリット

二つの釣法には、明確なメリットとデメリットが存在します。自分の性格や体力に合わせて選ぶのも一つの手です。

 

釣法 メリット デメリット
ジギング ・天候や時間帯に左右されにくい ・深場の魚も狙える ・食べて美味しい根魚も混じる ・重いジグをしゃくり続ける体力が必要 ・表層のナブラには対応しにくい
キャスティング ・魚がバイトする瞬間が見える(大興奮!) ・広範囲をスピーディに探れる ・浅場の攻略に強い ・ナブラがないとチャンスが少ないことも ・キャスト技術が必要 ・風や波の影響を受けやすい

 

初心者の予算や始めやすさ

初心者の予算や始めやすさ

これから始める方にとって、気になるのが予算と難易度ですよね。

 

個人的には、「まずはジギングから入る」のがおすすめです。

理由はいくつかあります。

まず、キャスティングは「投げる」という技術が必要で、乗合船で周りに人がいる中で安全に遠投するには慣れが必要です。

一方、ジギングは「足元に落とす」のが基本なので、初心者でもトラブルが少なく安全に楽しめます。

 

予算面でも、キャスティング用の大型プラグは1つ数千円〜1万円近くすることもあり、高価になりがちです。

メタルジグの方が比較的安価で、ロスト(根掛かりなどで失うこと)のリスクはあるものの、初期投資は抑えやすい傾向にあります。

 

また、海の上には守るべきルールやマナーがあります。

特にキャスティングは周囲への安全確認が必須ですし、資源保護の観点からリリースのルールなどが定められている場合もあります。

始める前に一度、公的な情報にも目を通しておくと安心ですよ。

 

(出典:水産庁『都道府県漁業調整規則で定められている遊漁で使用できる漁具・漁法(海面)』)

 

レンタルの活用 多くの遊漁船ではレンタルタックルを用意しています。

最初から全て揃えるのではなく、まずはレンタルでジギングを体験し、船長に相談しながら自分のスタイルを決めていくのが一番の近道ですよ。

 

ジギングとキャスティングの違いまとめ

ここまで「ジギング キャスティング 違い」について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

 

極論を言えば、これらは「対立するものではなく、補完し合う関係」です。

車の両輪のようなもので、状況に合わせて使い分けることで、釣果は何倍にも膨らみます。

 

最初はどちらか一つから始めて、徐々にもう一方のタックルも揃えていく。

そうすれば、「鳥山が出たからキャスティング!」「反応が沈んだからジギング!」といった具合に、どんな状況でも楽しめるアングラーになれますよ。

 

ぜひ、あなたもこの奥深いオフショアの世界に飛び込んでみてくださいね。

※本記事で紹介したタックル選定や釣り方は一般的な目安です。地域や船宿のルールによって最適な道具は異なる場合がありますので、釣行の際は必ず船長に確認することをおすすめします。